こんにちは。
当ブログへお越しいただきありがとうございます。
ここではペタンクで多方面に活躍している全国の方を取材し、「ペタファイル」というシリーズで定期的に連載しています。
ペタファイル第1号である橋本さんのインタビュー記事を投稿してから、各方面から多くの反響がありました。
橋本さんのペタファイル記事は以下のリンクからアクセスできます。
こんにちは。当ブログへお越しいただきありがとうございます。ペタンクを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://petanque-blog.co[…]
大変嬉しいことですし、運営のモチベーションにもなります。
引き続き日本のペタンクを盛り上げている熱いペタンカーの生態について、僕なりの視点からインタビューしていきます!
それでは早速いきましょう。
ペタファイルの第二弾の取材を受けてくださったのは、長野が生んだペタンクの申し子、矢澤 翼君です。
ペタファイル002 矢澤 翼くん
小学校3年生の時にペタンクと出会う。高校生で初めて日本代表に選出され、チームリーダーとして世界大会に出場。そこで初めて経験した世界のレベルの高さに、もう一度自分の技量を上げてリベンジすると決意。2017年度ペタンクジャパンオープントリプルスの部で優勝。また2019年度の男子日本代表に再び選出され、ベトナム開催のアジア大会に出場。持ち前の落ち着いたプレーに定評があり、他のプレーヤーからの信頼も厚い。
ペタンクとの出会い
それでは早速、インタビューをはじめさてもらいます!
今はちょうど大学のテスト期ですよね笑
忙しい中、取材を受けていただきありがとうございます!
翼くんのペタンクとの出会いについて教えてください。

はい!
僕がペタンクと出会ったのは小学3年生の時に参加した、小学生対抗の地域の運動会でした。
ペタンク大会の運営者をしていた友達のお父さんに誘ってもらい、ペタンクを知りました!
初めてボールを投げた時はすごく重たかったのを覚えてます。


まっすぐ投げることができてビュット(目標球)にピタッと近づけられた時に、周りで応援してくれていた方たちに褒められたのが嬉しくて、ペタンクにハマってしまったことを覚えています。
また初めて大会に参加して最年少グループながら、年上のお兄さんやお姉さんたちに勝ち、入賞できたことが、僕のペタンク人生の始まりを迎えるきっかけになったと思います。
小学生からペタンクしてるんですね。
立派なベテラン選手ですね。
確かに翼くんのペタンクプレーを見ると、落ち着きがあって熟練感が滲み出ています。
ペタンクとの出会い
そんな翼くんですが、日本代表として国際大会に出場された経験もあるんですよね。
その時の話を教えて下さい。

はい!
初めてペタンクの日本代表に選出されたのは、高校1年生の時でした!
その時の国際大会のチーム編成は、中学生1年生が2人と、小学生が1人と僕の4人でした。
大会を迎えるにあたって、僕だけ長野県在住で他の3人は関西から来ているため、なかなか練習を一緒にできないということが心残りでした。
またチームの中で僕が最年長だったということもあり、主軸としてチームを引っ張ることが要求されました。
しかしリーダーという立場も当時は経験したことがなく、一人一人の個性を最大限に生かしてまとめるということは至難の業でした。

日本代表としての初めての国際大会ということもあり、不安や緊張を抱えたまま試合が始まりました。
いざ戦ってみると、大人顔負けで高レベルの海外のジュニアチームのプレーに圧巻されっぱなしでした。
しかし日本代表として、チームリーダーとしてのプライドがあるので絶対に負けたくない、
この気持ちで胸の中がいっぱいでした。

また試合コートのそばでは監督やコーチ、両親が応援してくれていて、プレー中は勇気をもらいました。
負けている時の応援や、良いプレーをした時に声援をもらうと心に響きます。
緊張で冷たい手と、硬くなった身体が徐々にほぐれていくのが分かりました。
それがあったからこそ心が最後まで折れず、負けそうになっても相手に立ち向かうことができました。

しかし初めて出場した国際大会は、全体の中で最下位に近い結果になってしまいました。
それでも、国際大会でしか得られない収穫がたくさんありました。
まずは海外選手とのペタンクの実力の差です。
国際大会に行けば、日本では体験できないほど高レベルの試合ができると知りました。
自分よりもスキルの高い選手と対戦できたことが刺激となり、さらに強くなりたいというモチベーションにもなりました。
当時の僕にとって、本当に貴重な体験でした。

日本に帰ってからも海外での試合が頭の中に蘇ります。
そして技術面、精神面、チームワーク力においても更に強くならないといけないと思いました。
世界には勝つためには、相当な努力が必要であると目を醒ましました。
高校生ながらにして、とても濃い経験をされていますね。
初めて僕が翼くんと出会った時は翼くんが大学生になってからでしたが、同年代には無い落ち着きや、大人っぽさを感じたことを覚えています。
それは日本代表のリーダーという、とてつもなく大きな責任を背負って世界と戦って身につけたスキルだったのですね。
国際大会に出場した経験と挫折
翼くんはペタンク以外のスポーツで、尊敬する選手はいますか?

僕は今、卓球界で活躍している張本智和選手を尊敬しています。
張本選手は小学生の全国大会の頃から実力を発揮していて、他の子どもよりズバ抜けて卓球が強いんです。
張本君は100年に1人くらいの逸材で、特別な才能があると思います。
しかし才能があるからと言って、いきなり試合に勝てたという訳でもないと思います。
彼は卓球というスポーツが心から好きで、並大抵ではない努力をしています。
毎回試合を見る度に強くなっていますし、身体も鍛えて逞しくなっています。
またあの若さにして2018年の全日本卓球選手権大会では、9連覇中で日本の絶対的エースである水谷選手を倒し、14歳という若さで優勝するという快挙を成し遂げました。
会場にいた人やテレビを見ていた人のほとんどが、10連覇をかけて戦う水谷選手を応援していたと思います。
しかしそんな完全アウェーの中でも張本君は臆することなく、自分の力の全てをぶつけているところに、14歳とは思えない心の強さを感じました。
僕はその姿に感銘を受けて、声を出して応援していました。

彼のプレースタイルで
「チョレイ!」
と叫ぶのは、今となってはおなじみだと思います。
彼は卓球が好きだからこそ点数を取った時に嬉しさを爆発させ、自分を鼓舞します。
あの若さにしてプレースタイルが固まっていることに驚いたし、尊敬します。
きっと張本君が幼い頃から地道な練習を繰り返してきたからこそ、頂点に上り詰めるまでの実力が身についたのでしょう。
張本選手、かっこいいですよね。
中国の名だたるトップ選手たちと対等に戦えるのは、唯一張本選手だけではないかと僕も思っています。
彼ならきっと次のオリンピックで、金メダルを獲ってくれるでしょう。
卓球もペタンクと同じ「球技」ということで、どこか親近感があるんでしょうか。
若手のホープということで僕も張本選手には注目しています!
僕たち日本ペタンク界も負けてられませんね。
ペタンク以外で尊敬するスポーツ選手

まずはペタンクが観ている人に楽しそうなスポーツだな、と思ってもらえるようになることです。


そうですね。
ペタンクの本当の魅力は、やっぱり実際に体験して初めて分かるんじゃないかと思います。
実際にペタンクを体験してみて、
「案外私、センスあるかも。」
「日本代表になれるなら、目指してみようかな。」
という風にハマってくれたら嬉しいですよね。
ただ、ペタンクを友人から聞いたりネットで知った人がいきなり、
「じゃあペタンクしてみよう!」
と実際に行動に移せる人は少ないですよね。
ペタンクの存在は分かったけれど、ペタンクがどんなスポーツなのか、またどういった人たちがプレーしているのか、といったことを当ブログを通して知っていただき、さらにペタンクへの興味や好奇心を持っていただけたらと思います。
今後のペタンクについて
では、最後の質問です。
今後の展望と、日本のペタンクが取り組むべきことについて教えてください。

はい。
私自身もですが、日本のペタンク全体が世界レベルに達していくことを望んでいます。
強豪国と比較して、日本のペタンクにとって足りない要素を挙げるとすれば、
チーム力、作戦力、個人技能、メンタル。
そして、それらにともなう目標の明確性と練習量だと思います。
日本が強豪国と互角に戦うためには、現状どの要素をとっても足りていないため、国内でのペタンクのレベルの底上げが必要だと感じています。
僕はペタンクを始めて10年経ちますが、僕自身まだまだ始まったばかりだと思っています!

これからフランスやタイなどの強豪国に匹敵するようなレベルの高いペタンクを全国で広げていきたいです。
そのためには、娯楽や趣味としてのペタンクも好きですが、それと同時に日本ではまだあまり認知されていない「競技」としての意識を確立をしていきたいです。
日本チームが世界の中で頂点を取れる日がいつか来ることを目指して、今置かれている課題に地道に取り組んでいきたいです。
その通りですね。
翼くんのような、熱いペタンカーがいてくれて本当に嬉しいです。
日本は世界のペタンクレベルには遅れをとっていますが、徐々にその差は縮まっているように思います。
近い将来日本チームが国際大会の表彰台に立っていることを期待したいですね。
今回は、世界のペタンクの壁に立ち向かい日々努力している矢澤 翼くんの紹介でした。
スポーツ選手としてペタンクの最中のスイッチが入った翼くんと、プライベートのフワッとした柔らかい翼くんの二面性が彼の魅力ですね。
ぜひペタンクの会場で彼を見かけた時は話しかけてみてください!
今回は、取材を受けていただき、ありがとうございました。
小学校3年生の時にペタンクと出会う。高校生で初めて日本代表に選出され、チームリーダーとして世界大会に出場。そこで初めて経験した世界のレベルの高さに、もう一度自分の技量を上げてリベンジすると決意。2017年度ペタンクジャパンオープントリプルスの部で優勝。また2019年度の男子日本代表に再び選出され、ベトナム開催のアジア大会に出場。持ち前の落ち着いたプレーに定評があり、他のプレーヤーからの信頼も厚い。