当ブログをご覧くださりありがとうございます。
ここではペタンクで多方面に活躍している方を取材し、「ペタファイル」というシリーズで定期的に連載しています。
国内のペタンクに熱中している魅力的なプレイヤーの話を通じて、ペタンクの魅力を少しでもお伝えできればと思います。
それでは早速ご紹介しましょう。
今回ペタファイルの取材に協力いただいた方は、岡山県に住んでいる唐川凜さんです!
PetaFile004 唐川 凜(からかわ りん)さん
今回はペタファイルの取材を受けてくださってありがとうございます。
早速ですが、簡単な自己紹介をお願いしてもいいですか。

最近高校1年生になった唐川凜です。
昔から走ることはあまり好きではなく、特別足も速いわけではありませんが、ペタンクで必要な体幹や体力を鍛えるために中学校では陸上部に所属していました。
小学5年生の時に初めて世界大会に出場してから、毎年国際大会に出場しています。


タイ、ミャンマー、中国、マレーシア、カンボジアには国際大会の日本代表選手として遠征に行ったことがあります。
また2018年度のペタンクジャパンオープントリプルスの部で、優勝することができました。
確かにペタンクって、「体幹」がとても大切ですよね。
特にティール(相手の球を弾く技)をする時は、体重移動を使ってボールにうまく力を乗せないと飛距離が出ないんですよね。
「体幹」がしっかりしている凜ちゃんは、フォームが安定しているので感心しています。
どのスポーツにおいても、体幹を鍛えることは重要視されていますよね。

そのことに早い段階で気付き、実践している姿を見ると、凜ちゃんがペタンクに対して真摯に向き合っていることが分かります。
また国際大会の経験はさすがですね。
特に2018年度のジャパンオープンで凜ちゃん達のジュニアチームが優勝した時は驚きました。

ペタンクを始めたきっかけ

ペタンクは小学1年生の夏に、地元の友人に誘われて始めました。
初めは体験だけのつもりだったのですが、実際にボールを投げてみると思った以上に楽しくて、すぐにハマったことを覚えています。


当初は技術を磨くというよりは遊びの感覚で、週に1回ほど週末にプレーして遊んでいました。
本気で練習し始めたのはそれからだいぶ先のことです。
5年生の時に初めて国際大会に出場したのですが、私が出場した試合は全て負けてしまいました…。


海外の選手と私の間に、越えなければならない大きな壁があると感じました。その時に、
「もっと強くなりたい」
「世界で勝てる選手になりたい」
という気持ちが芽生えました。
というのが心からペタンクにハマるようになったキッカケですね。

たしかにペタンクって遊びとしての魅力も半端なく大きいんですよね。
でも遊んでいるうちに、
「上手く投げれないのが悔しい!」
って思うようになるんです。
上手な人はいとも簡単そうに投げてるのに、
「どうしてあれができないの?」
って感じでね…。
初めての国際大会での苦い経験で、凜ちゃんはさらにペタンクの火がついたのですね。
ペタンクの持つ魅力について
ところで、ペタンクの魅力って何だと思いますか?
これ結構難しい質問で、実は僕もよく考えているんですよね。
いろんな要素が合わさっていることは確かですが、しっくりくる答えが見つからないんですよね。


やっぱり1番のペタンクの魅力は、成功した時や試合に勝った時に仲間と喜び合えることです。
初めて試合に出場したのは小さな地元の大会でしたが、優勝することができて嬉しかったことを今でも覚えています。
またペタンクをプレーしている方々の年齢層は様々なので、世代の違う方と交流することができます。
他のスポーツに比べて年齢や性別に関係なく、また車椅子の人でも楽しむことができます。
本当に誰でも気軽に楽しむことができるのは、間違いなくペタンクの魅力の一つだと思います。
自分の思い通りのプレーができた時に、仲間と喜びあえるのはチーム競技としての良いところですよね。
また国内では幅広い年齢の方がプレーされているので、僕ら学生にとっては新鮮な交流の場にもなるんです。
僕もペタンクを始めてから、本当に多くのおもしろい方に出会えたと思っています。
凜ちゃんともこうして話せているのも、ペタンクの繋がりですもんね。
中国で開催された世界大会でネイションズカップ優勝!
中国で開催された世界大会のジュニアの部でネイションズカップ(決勝トーナメントの惜しくも入らなかったチームのトーナメント)で優勝したと聞きました。
その時の話を詳しく教えてください!


ネイションズカップだからといって、簡単に勝てる試合ではありませんでした。
予選通過に1歩届かず悔しい思いもしました。
しかし練習の成果を発揮でき、苦しい場面もありましたが、笑顔で終わることができた世界大会でした。
私が初めて出場した世界大会で感じた時の、外国チームと日本チームの間にあった技量の壁は、確実に小さくなっていると感じることができました。
代表選手4人中3人が岡山県連盟に所属している仲間だったことも勝利の大きな要因だったように思います。
普段から国際大会の環境に対応した、難易度の高い砂利のコートを使って合同で練習でき、良いチームワークで試合に挑めたこともネイションズカップ優勝に繋がったのだと思います。
また他に大変だった点は、空港から会場まではバスで片道約6時間かかるという厳しい日程だったことです。
会場に到着後、三日間連続で試合をすることは本当に大変でした。
改めて体力がどれだけ必要になってくるかを、実感する機会となりました。
世界との技量の差ですか。
確かに日本と外国チームとのレベルの差は、年々小さくなっていると思います。
特にジュニア時代から頑張っている凜ちゃんたち若手選手が、大人の部になって闘う時には、すでに国際大会の経験が豊富なので上位に入れる可能性もグッと上がるんじゃないかと思ってます。
それにしても、今回のジュニアチームはとてもチームワークが良かったですね。
ポワンテ(的にボールを近づけること)の役割の選手と、ティール(的に近寄った相手の球を弾くこと)の役割の選手が、それぞれの仕事を適切にこなせているように見えました。
チームメイトとの信頼関係をしっかりと築けていたからこそ、安心して皆がプレーできたのでしょうね。
日本のペタンクプレーヤーにとって、勇気付けられる成績を持ち帰ってくれたと思います。
強豪国に勝つにはどうしたらいい?
長くなりましたが、最後に質問させてください。
これから日本チームが高い技量を持つ国(発祥国フランスや、アジアの王者タイやカンボジアなど)と対等に闘うには、何が大切になってくると思いますか?
国際大会に何度も出場して、海外のレベルを熟知している凜ちゃんの経験をもとに教えてください。

強豪国に勝つためには、たくさんの要素があると思います。
強いて言えば、ダイレクトティールとバックスピンの効いたポルテの正確性を高めることですね。
日本のペタンク大会の会場は砂のテラン(地面)であることが非常に多いです。
しかしいざ海外の国際大会に出てみると、ほとんどの会場ではテランに砂利を敷いているのです。
これはペタンクの難易度を上げるために、あえて砂利を敷いているのです。
そして砂利の上でのペタンクは、砂の上でのペタンクとは異なった戦略や投球方法が求められます。


投球方法で言えば、先ほど述べたダイレクトティールとポルテをする必要があります。なので砂利のテランの対策をしていない日本人選手が、いきなり海外の大会に行くと、何もできずに負けてしまうことがよくあります。
世界の強豪国と互角に戦うには、砂利のテランも含めどんな環境でもすぐに対応できるよう日頃から訓練する必要があると思います。
そのためには、もっと砂利のテランが日本で増えていって欲しいですね。
まだまだペタンクはマイナーなスポーツです。
ペタンクが国内で盛んなスポーツになる為にも、また世界の強豪国に肩を並べるためにも、私達の同年代のプレイヤーがさらに増えることを期待しています。
そうですね。
砂利のテラン上で正確にボールを投げるには、高度な技術が必要ですもんね。
僕も普段の練習時から柔らかい砂の簡単なテランに慣れていたせいで、いざ砂利の難しいテランが試合会場だった時に、上手く対応できず不甲斐ない結果になってしまった経験がたくさんあります。
難しいテランほど、技量の差が顕著に出てしまうんですよね。
凜ちゃんは国際大会の経験が豊富なので、そのことを痛いほど理解しているんだと思います。
ぜひ皆さんも様々なテランでペタンクを試してみて、環境に適応した戦術やと投球方法を使い分けられるようにチャレンジしてみてください!
今回のペタファイルでは、岡山県のペタンク連盟に所属している、唐川凜さんをご紹介しました。
貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。
この記事を読んでくれた方が、さらにペタンクに興味関心を持ってくれたら嬉しいですね。
SNSで今回の記事をシェアをしてくだされば、当ブログを運営する上でのモチベーションにもなりますのでよろしくお願いいたします。